自分には関係ないということはない
農業の種類によって、現場で使う言葉と使わない言葉があり、全ての農家が全ての農業用語を知っている、分かっているわけではないが、農家同士の交流の中で、有益な情報交換、コミュニケーション、生産の発展につながることも多い。これから始めるという方にはなおさらである。
農業用語基礎知識【栽培管理】
・催芽 発芽を促すために、種籾を水に数時間浸す。
・播種 名前そのまま、種まき。
・芽出し 芽が揃うようにすること。
・育苗 芽出し後に行う。
・育苗日数 芽出し、育苗の日数期間のこと。
・灌水 朝の早い時間に行うのが基本。稲作は育苗期に。
・圃場 畑、水田を指す。
・畦畔 水田周辺の土手を指す。
・畦塗り 畔の整備。水にしっかりはれる作業。
・耕起 名前の通り。
・湛水 水田に水をため続ける。
・代掻 田植えの効率をあげるために、水田の水を撹拌し泥状に。
・田植え 育てた苗を植えること。
・除草 いらない草をとること。除草剤という言葉は聞いたことがある人は多い。
・水管理 苗を植えた後は、稲作で水の調整管理は主な仕事。
・減水深 一日単位での計算で、水田に張った水が何センチ程度減るのか調べる。
・深水 低温、風の強い日に稲を守る。除草、保温、保護の意味がある。
・中干し 分げつが最終段階で行う、田面を干す作業。無効分けつ止め、ガス抜き、根張りなど。
・かけ流し 水をいれながら、排水口から水を流しだす。
・走水 先に、コンバインがぬからないように乾かす。稲にさっと状態を見ながら水をいれる。
・施肥 ブロードキャスタによる基肥散布。肥料の促し、散布。
・基肥 作付前に施肥。
・追肥 追加の施肥(生育の状態をみながら)
・全層施肥 水田の作土層(耕起される土層)
細かい内容 全面に窒素肥料が混合するように施肥する方法。
・側条施肥 稲の苗を植えたスジを1条2条と数える。田植機に肥料を撒く機能が取り付けてあり稲の
苗を田植え機で植えると同時に苗の側に肥料撒き。基肥の一部。
・稲刈り 簡単に言うと玄米収穫。
・乾燥機 脱穀した籾を機械の火力、風力で乾燥。
・籾すり 籾殻を取り除き玄米にする。
・選別 良質米と未熟なものにわける。
・袋詰め 選別した玄米を、30㎏ずつ袋詰め。
・色彩選別 害虫被害などを受けた着色米を分ける。
農業用語基礎知識【主な資材】
・農薬 薬による病気や害虫、雑草対策。
・堆肥 植物性のもの、稲わらや落ち葉などを腐らせたもの。
・厩肥 堆肥と対照的なもの。動物性のもの、主に牛、馬の排泄物を腐らせたもの。
・有機質 物や動物から由来したもの、残渣、排泄物など。
・無機質 鉱物などから、科学的に作り出したもの。
・窒素 植物体の形成に一番重要な要素。少ないと生育障害、多いと病害虫被害がでやすい。
・リン酸 茎葉や根の伸長を助け養分吸収がよくなる。
・カリ かり植物体の抵抗力、強度的に必要な要素。
農業用語基礎知識【用語の意味】
・種籾 種まきするための籾。
・催芽 種まきの前に少し芽(ハト胸状)を出す。発芽始め、1mm程度までが目安。
・葉齢 イネの生育ステージを主稈(親茎)の葉の枚数で表現。葉身のついた本葉を第一葉と呼ぶ。
・中苗 目標とする葉齢は 3.1. 3.5葉、育苗日数は、30日を目安。
・成苗 目標とする葉齢は 3.6. 4.3葉、育苗日数は、30日. 35日を目安。
・分げつ 葉齢5葉ごろから、根本から分かれて増えていく。 1本から 20. 30本にも分かれる。
・幼穂形成期 茎の根本の中に稲穂が出来て成長。
・出穂 幼穂が成長して、茎の上部から出てくる。止葉から穂の先端が少しでも出たもの。
・出穂期 40.50%出穂した時期。
・穂揃い 田面内の出穂が90%出揃った時期。(出揃いと似た使い方)
・開花 出穂すると開花開始。
・受粉 玄米形成のために、開花受粉(自家受粉)。
・登熟 成熟が進み、籾内が充実し、やがて穂全体が傾きだす。
・胴割れ 登熟期に圃場の干しすぎ、刈り取りが遅すぎると、玄米にひびや割れた物が出る。
とりあえず、稲作の基本用語は以上だ。
Biofortified Rice 6_lo / CIAT International Center for Tropical Agriculture